衣料品の検品
中国での衣料品・繊維製品の検品:確認すべきこと
衣料品や繊維製品には多くのサイズと色があり、サイズと色ごとに別々に確認しなければなりません。一つの発注に6サイズ×4色が含まれることもあり、問題はそのうち特定の組み合わせだけに出ることがよくあります。グレーディングの誤りが一番大きいサイズだけに影響することもあれば、染めロットの違いが一色だけに出ることもあります。抜き取りが組み合わせを適切にカバーしていなければ、顧客から返品される発注を検品で合格にしてしまいかねません。本ガイドでは、中国での衣料品・繊維製品の検品で何を確認し、どう準備するかを説明します。
- サイズと色をまたいだ抜き取り方
- サイズ表に基づく採寸
- 色、生地、縫製の欠点
- 表示、子ども服のひも、検針
- 現場の検品で分かることと、試験機関が必要なこと
サイズと色をまたいで抜き取る
AQLのサンプルサイズは発注全体に適用されます。その中で検査員は、数量に比例してすべてのサイズと色から、在庫全体に散らばったカートンから製品を抜き取るべきです。ほとんどがMサイズの黒という200枚のサンプルでは、XXLの白についてはほぼ何も分かりません。
サイズ・色の内訳をチェックリストに書き、事前にパッキングリストを入手してください。そうすれば検査員は出荷数量が発注と合っているかを確認でき、どのカートンを開けるかを計画できます。
サイズ表に基づく採寸
採寸は最も省かれやすく、しかもサイズ感の苦情の大半の原因となる確認です。検査員はサンプルの衣服を平置きにして、バイヤーのサイズ表の項目ごとに採寸し、各数値を記載された許容差と比べます。代表的な項目は胸囲、ウエスト、ヒップ、着丈、袖丈、肩幅、股下です。通常はサイズ・色ごとに複数枚を測り、合否だけでなくすべての数値を記録します。
採寸結果を信頼できるものにするには二つのことが必要です。サイズ表に、各項目の測り方と許容差が書かれていること。脇下2cm下で測った胸囲と脇下で測った胸囲は別の数字になります。そして、一つの数値よりもずれの傾向のほうが重要だということ。XLがすべて着丈で3cm短いなら、それは発注中のすべてのXLに影響するグレーディングの誤りであり、一つの問題として報告すべきです。
色、生地、縫製
色は、バイヤーが指定した光源のもとで、ライトボックスを使って承認サンプルやラボディップと比べます。検査員はまた、異なる反から裁断したパーツによる一着の中の色差や、異なる染めロットを使った同色の衣服どうしの色差も確認します。生地は穴、ネップ、汚れ、染めむら、毛玉がないか、また承認サンプルの目付や風合いと合っているかを確認します。
よくある縫製の欠点は、糸切れや目飛び、縫い目の開き、パッカリング、裾の不揃い、ラベルやポケットの曲がり、ストライプやチェックの柄ずれ、糸始末の不良、ボタンや付属の取り付け不良などです。ファスナーは端から端まで動かし、スナップは開閉を確認します。各欠点はバイヤーの基準に従って致命・重・軽欠点に分類します。糸くずは軽欠点、目立つ箇所の縫い目の開きは通常重欠点です。

表示とマーキング
表示は品質の問題であると同時に法規の問題でもあり、承認されたアートワークと照らして現場で完全に確認できます。米国では繊維製品に一般に、繊維組成、原産国、製造者または販売者の名称(FTCに登録したRN番号によることが多い)の表示が必要です。衣料品にはFTCのケアラベル規則に基づく恒久的な取扱い表示も必要です。EUでは、繊維の名称と組成表示は繊維製品規則(EU)No 1007/2011に従います。日本向けであれば、家庭用品品質表示法に基づく表示も確認対象になります。検査員は、すべての表示が付いているか、しっかり縫い付けられているか、読めるか、サイズと色に合っているか、アートワークと同じかを確認します。
表示が正しいかどうか、たとえば「綿100%」が本当に綿100%かを現場で確かめることはできません。繊維組成は試験機関で確認します。検査員にできるのは、表示された繊維に見えない・触感が違うといった不一致に気づき、それをバイヤーのために記録することです。
子ども服:ひもと小部品
子ども服には特有の安全上のリスクがあります。米国では、サイズ2T〜12の子ども用上着のフードと首まわりのひもは、16 CFR part 1120で重大な製品危険として扱われます。欧州では、子ども服のひもや引きひもはEN 14682の対象です。日本でもJIS L 4129が子ども用衣料のひもの安全基準を定めています。検査員は、デザインと規格で認められていないひも、コード、トグルがないかを確認します。ボタン、スナップ、装飾品は外れると誤飲の危険があるため、引っ張り確認も行います。
検針
衣服に残った折れ針は重大な欠点であり、市場によっては、とくに日本向けでは、バイヤーが金属検出を求めることがよくあります。検査員は、折れ針の記録と交換といった針管理の手順が工場にあるかを確認します。バイヤーが求める場合は、完成品が校正済みの検針機を通っていることも確認し、テストピースで検針機を試してから結果を信頼します。
試験機関が必要なこと
| 確認したいこと | 現場で確認できること | 試験機関が必要なこと |
|---|---|---|
| サイズと着用感は正しいか | サイズ・色ごとのサイズ表に基づく採寸 | — |
| 色は正しいか | ライトボックスでの承認サンプルとの比較、一着の中と衣服間の色差 | 測色機による色の測定 |
| 色は落ちないか | 白布による簡易摩擦試験 | 洗濯、摩擦、耐光、汗に対する染色堅ろう度 |
| 生地は正しいか | 目視と風合いの比較、生地の欠点 | 繊維組成、目付、収縮、ピリング、引張・引裂強さ |
| 安全か | ひも、コード、ボタンや付属の引っ張り確認、検針 | 燃焼性、規制物質 |
| 表示は正しいか | 繊維、原産国、取扱い、サイズの表示とアートワークの照合 | 繊維の表示が事実かどうか |
いつ検品するか
新しいスタイルや新しい工場の場合は、裁断と最初の縫製品が出た段階でのインライン検品・生産中検品 ENが、残りの生地がまだ裁断される前に、サイズ感、グレーディング、色差の問題を見つけます。その後、完成・梱包済みの製品に出荷前検品を行います。カートンマーク、カートンごとのアソート、たたみ方は、梱包・カートンマークの検品 ENのガイドで扱っています。
新しいスタイルでは、SSTIの生産フォローが、生地の大部分がまだ裁断されていない段階でサイズ感と色の問題を見つけます。
出典
- FTC — Threading Your Way Through the Labeling Requirements Under the Textile and Wool Acts(英語)
- eCFR — 16 CFR Part 303、繊維製品識別法に基づく規則(英語)
- eCFR — 16 CFR Part 423、ケアラベル規則(英語)
- eCFR — 16 CFR Part 1120、重大な製品危険リスト(ひも)(英語)
- CPSC — 子ども用上着のひもについて(英語)
- EUR-Lex — 繊維の名称と表示に関する規則(EU)No 1007/2011(英語)
規制は変わります。要件に依拠する前に、最新の公式の原文をご確認ください。